2012年09月01日

廃墟の港町

ぼくは懐かしい田舎を訪れている。そこは河口に近い寒村だ。母親の実家のあるその小さなむらには、子どものころから何度も帰っている。ぼくのイメージにあるそのむらは、小さな田畑に頼ったとりたてて特徴のない田舎でしかない。けれど、むらのはずれ、河口に突き出すような岬の小高い場所には、そんな田舎に似つかわしくない風格のある料理屋がある。ぼくは何度かそこを訪れて、実はこの料理屋はかつて栄えた港町の名残であることを知る。地元の人は皆知っていたから、逆に中途半端なよそ者であるぼくに説明がなかったわけだ。
その寒村から海側に丘を下ったところには、かつて日本でも指折りの港があった。西廻り廻船の船着場として古くから重要だった港だ。その港は物流が変化して古い時代の栄華を失ったが、それでもまだ、港湾としての重要性は残っていた。住民たちにも受け継いだ資産と誇りが残っていた。
けれど、あるとき、水害が襲った。過去にも何度か水害のあった町ではある。けれど、その年の水害はそれまでのものとは異質だった。まちはあらかた押し流され、特に中心部は水没したままになった。波止場や桟橋は、船をつないだまま水底に沈んでしまった。
教えられるまま、ぼくは料理屋から海側の斜面に回ってみた。目の前には、真っ白に風化した港町が広がっている。尾根一本越すだけで、母親の実家から歩いていくことだってできたのだと、この角度からみればよくわかる。けれど、知らなければ確かに気がつかない。
あの田舎のむらは、実はこの由緒正しい港町から避難した人々が住み着いてできたものだった。洪水のあと、ひとびとはもとのまちを復活させることも検討した。けれど、あまりの被害の大きさに、どうすることもできなかったのだそうだ。
隠された歴史を目の前に、ぼくは呆然とするばかりだった。

● この夢に引き続いて、アパートを2軒借りて住む夢も見た。部分的には関連しているようだったけれど、独立した夢なのだろう。そっちの夢では、ぼくは旧友の家に居候しながら、アパートに荷物を運んだりしていた。やっぱり古い地方都市だった。


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2012年08月12日

孫の肉を食べた男

自分の息子である赤ん坊を殺して肉を食べた男の夢を見た。男はそのとき精神異常状態だったことがわかっている。最初の夢では、男はステージで歌を歌っていた。そんな悪事を働いたのに人前でよく歌なんか歌えると非難されて、それでも「自分にできることはこれしかない」と歌っていた。次の夢では、男は欝になり、家に閉じこもっていた。いっそ死んでしまいたいが、死んだら悪事が消えるわけでもないと言っていた。
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2012年07月30日

時代錯誤な制度

夢の中で初老の男が言う。
「おまえらは厳密に言ったら全部犯罪者だ」
どういうことかわからないぼくは、きょとんとした顔をする。
「車を動かそうと思ったらな、運輸省に運転計画書を出さなきゃいけないんだ。法律にそう書いてある。運転をしようとする者は運輸大臣に対して運転計画書を提出し、運輸大臣はそれが適正であることを確認してこれを認可する、みたいなことが書いてあるんだよ」
「でも、だれもそんな届出はしませんよね」
「だから法律違反だ。犯罪者なんだよ。もともとこの法律は、日本に車が何十台、せいぜい何百台ぐらいしかなかった時代のものだ。その頃は車が走るだけでも大層なことだったんだから。だから大臣の認可項目になった。その条文がいまも消えてないのよ」
ぼくは初めて聞いた話に、あとで六法全書でも確かめようと思った。

● 夢の中で聞いた話に、信ぴょう性はない。けれど、妙に説得力があった。
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2012年07月06日

王貞治、最後の日本シリーズ

引退間際の王貞治の夢を見た。日本シリーズの相手チームの監督は、和服を着た女将。王貞治の孤独な闘いをベンチから見るぼくは、高校野球の逸材近藤選手を編成部がこのとき発掘していることを知らなかった。もしもそうと知っていたら、近藤選手の育成役として無理にでも王貞治を現役に引き止めたのにと悔やんでいた。

● 意味不明の夢。それでも間違いなく、あれは王選手だった。
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2012年07月05日

雪の中

息子が向かいの家の三人姉妹のところに遊びに行って戻らない。呼びに行くと、雪の中にいたちがいるという。青い色の小さな生き物が雪の中を動いている。手を伸ばすと簡単に捕まえられた。寒いのにかわいそうだ。どうにかしてやりたい。

● 三人姉妹の長女はむかし世話になった印刷屋さんの娘だった。なぜだか小学生くらいの感じで、しかも妹たちはいまの近所の女の子。奇妙な取り合わせの夢だった。
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2012年06月26日

ステップ

ぼくは妻といっしょに駅から歩き出す。薄暗い道、恋人のように歩きたい。たちまち妻に叱られる。それではまるでフォークダンス、という。ぼくはいっしょうけんめいロマンチックに歩こうとする。けれど、やっぱりそのステップはフォークダンスみたいになる。何度もやって、何度も叱られる。

●23日に見た夢。もっと長かったのだけれど。
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2012年06月23日

2つのミッション(6月20日の夢)

Mission No.1
ぼくは長い廊下を歩いていた。追いかけているのだか追われているのだかわからない。緊張感がある。何かを探っている、あるいはなにかを探られている。
廊下の壁に、小さな突起がある。レリーフのような装飾かもしれない。それを外すと、小窓ほどの空間が開く。そこに身体を滑りこませると、向こう側の世界に抜けられる。それが任務だから、ぼくは苦労してそこを潜る。
向こう側の世界は、外国人らしい男たちが往来する場所だ。言葉は通じないはずなのに、なぜか日本語が通じてしまう。いろいろ調べたあげく、シュートのような竪穴に入ってここを抜け出すことにする。
そこを抜けると、周囲を水に囲まれた橋脚のような場所に出る。ぼくは何者かに姿を変えている。世界を抜けると存在が変わってしまうのはふつうのことだ。驚かない。それよりも、やつらがやってくる。ぼくはシュートの出口のあった橋脚の付け根から走りだして、周囲に円盤状に広がった平地の中の小さな遮蔽物の陰に隠れる。やってきたのはペンギンたちだ。手に手に自動小銃をもっている。見つかるわけにいかない。ぼくはじっと隠れる。彼らが後ろ姿を見せて向こうの方に回った瞬間を狙って、ぼくはダッシュする。この隙を縫って危険な場所から移動するしかない。
けれど、ぼくの足はもつれる。這いずるようにしか動かない。連中がやってくる。ぼくは焦る。そしてようやく、水の中に飛び込む。
連中の嘲る声が聞こえる。「雪だるまが水に落ちたぞ!」と高笑いをする。しまった。気づかなかったけれど、ぼくは雪だるまに変身していたのだ。身体がゆっくりと溶けていく。けれど、その水になった身体は、確かにぼく自身だ。周囲の水と混じり、薄まりながらも、ぼくの意志を反映する。ぼくは排水口から一気に逆流し、探していたものを見つけ出し、元の世界へと戻っていく。ミッション完了だ。

Mission No.2
やはりぼくは、追いかけながら追われている。見つかったら即、処刑されるだろう。なんとか追っ手をかわしたぼくは、探し求めるものを追って屋上で行われている行事に紛れ込む。逃げ出せば生命の安全は保証されるが、それでは任務は果たせないのだ。
屋上で行われるのは、王族同士の水中決闘だ。正当性をめぐってどちらかが生き残る。その決闘の事前セレモニーとして、屋上にいくつもあるプールのそれぞれで華やかな水中ショーが開かれる。決闘する2人は、ラウンドごとにプールを移動していく。全てのプールをまわる前に決着がつくことが条件だ。ショーは、その決闘の直前にスタートして場を盛り上げる。
とはいえ、観客はいない。プールサイドに集まっているのは、ほとんどがショーの参加者、そしてあとは警護の親衛隊たちだ。ぼくは女装してショーガールたちに紛れ込んでいる。至近距離から王族を狙うにはこれしかない。
けれど、ぼくは巡回中の親衛隊の中にさっきまでぼくを追いかけていた士官を発見する。彼もぼくに気づく。絶体絶命だ。だが、彼はぼくを捉えず、さまざまなグッズの入ったダンボールをぼくに渡す。これはもう使わないからと。これこそがぼくが求めていた情報だ。ぼくは彼に黙礼する。彼は苦い顔をする。そしてぼくは逃げる。
地上まで、長い長い周り階段がある。そこを降りようとして、ぼくは踊り場に不審な男を見つける。長いロープの先を首に巻いている。自殺志望者だ。ぼくが駆け寄る暇もなく、男は身を投げる。ぼくはロープを掴んで、あとを追う。男が一定速度で落下を続けている限り、男の首には男の体重以上の力はかからない。これは力学の常識だ。自分の体重だけでも十分に窒息はできるが、少なくともそれで首を損傷することはないだろう。ぼくは二重にしたロープを合わせてつかむ。一方は落ちていく男の首につながり、もう一方は自由な端だ。この摩擦を調整することで落下速度を殺しながら、地面につくまで我慢する。そうすれば男は首が締まることも強い衝撃で地面にたたきつけられることもないはずだ。そしてオマケとして、ぼくもこの屋上の追っ手から自由になれる。手の皮が焼けるのもかまわず、ぼくはロープにすがった。
けれど、あと1階分を残したあたりでロープは尽きる。ぼくも男も、地面にたたきつけられる。けれど、この高さからでは生命まで別状はない。ぼくは男の首に巻き付いたロープを解き放ち、そして脱兎のように逃げ出す。ミッション完了だ。

●数日前に見た夢。もう詳しいことは忘れてしまったが、当日の朝に書いたものが出てきたので。
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2012年05月28日

神社とインゲン

夜中に目が覚めて、ぼくは床を抜け出す。家から南のほうへと歩いて行く。自動車の走る道ではなくて、畑の間の旧道を歩く。道の脇には、美しいインゲンがたわわに実っている。ぼくは、食べるもののほとんどできていない自分の菜園のことをおもう。豆を蒔けばこんなふうに美しく実るのだろうか。種をもらって帰りたいけれど、この青いさやではまだまだ時期ではないだろう。ぼくは道路脇の一本のつるから一個のさやの先端だけをちょっと失敬して口に入れる。甘い。豆が生でこんなに甘いとは、常識では考えられない。品種がちがうのだろうか。そういえば、さっき見た別の畑のインゲンは、どうも観賞用の品種のように見えた。豆と一口にいってもいろいろある。あっちの畑の豆はきっと小豆だろう。

やがて道は森の間を抜け、街にさしかかる。夜中にこんなに長く散歩するもんじゃないとおもう。早く帰らなければ。帰って寝なければ明日がつらい。夜中の2時だろうか、3時だろうか、ひょっとしたらもう朝が近いのだろうかと思いながら歩いて行くと、通行人とすれ違う。ということはもう朝なのだろうかと思っていると、また通行人。だんだん人が多くなる。それも、早朝の雰囲気ではない。塾帰りの子どもたちもいて、これはどうも夕方の雰囲気だ。どうやらまだ10時くらいらしい。昨日寝たのがそのくらいの時間だとおもうのだけれど、いくらも寝ないうちに目が覚めたということだろうか。どうも時間がねじれている。

小学生らしい男の子が、「おしっこ」と言いながら焦って走っていく。立ち小便すればいいのに、漏らしてしまうぞと、ぼくはおもう。いい加減帰って寝よう。ぼくは旧道を戻っていく。街の中心から戻り始めたところに神社がある。この神社を通り抜けようと思って境内に入ると、結構な人がいる。年配の人たちが参詣のためにロープを伝って登る急登の脇を長靴を履いた足で登りながら、いまは何時なのだろうとぼくはおもう。

● 見覚えのある風景だけれど、どこだかわからない。そんな夢だった。
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2012年05月08日

クラス委員

ぼくは新入生で、新しいクラスの記録委員に選ばれる。小学生と同じように、だれもがなにかの委員になるわけだ。ただ、クラスメートは小学生と似ても似つかないので、大学なのかもしれない。それにしては、校庭の様子とかが大学っぽくないのだが。新しいクラスが編成されると、すぐにみなで見学に出かける。このツアーを自主的に組織するあたりは、やっぱり小学生ではない。ぼくはその一部始終を記録しているが、教室から校庭に出るのにぐずぐずしている連中がいるので、彼らといっしょに本隊に遅れてしまう。遅れた連中のことも記録しなければならないが、同時に本隊の様子も記録しなければならないわけで、これは自分一人では不可能なことだなとぼくは悟る。最後になって、ようやく本隊に合流するのだが、既に解散モード。ぼくは荷物を運び出す軽トラのそばで、誰かを待っている。待っている間の時間を有効に使うために、ボブ・ディランといっしょに鰹でダシをとる。

● 最後の展開が意味不明だが、これは既に別の夢に突入していたのかもしれない。
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2012年04月07日

捨てられたカレンダー

東京に行かなければならない。初めてテレビに出ることになったから。古い馴染みのタカクさんが気を利かしてアレンジしてくれたもので、数日前に電話があった。ドラマのチョイ役で、別にぼくである必要はないのだろうけれど、こういう機会はめったにないからちょっと嬉しい。電話で連絡された予定をぼくはいそいそとカレンダーに書き込んだ。渋谷のNHKスタジオに6時に行って、担当のディレクターの名前を告げればいいらしい。けれど毎日は忙しい。彼女から電話があって、デモ、というよりも今風のパレードに参加するのかと聞いてくる。ぼくは参加しようと思う。ついでに昔懐かしい東京の友だちとも会えるだろう。そして思いつく。ひょっとしたら、テレビ出演の日程とうまく噛み合うんじゃないだろうか。カレンダーをチェックしようと思って実家に帰ると、実家は改築の真っ最中で、はなれに仮住まいをしている。カレンダーを見ると、ちょうど月が変わってしまっていて、ぼくがメモしたページが全部捨てられている。ぼくは焦り始める。いったい何日に行けばいいのだろう? 担当のディレクターの名前は? せっかくの出演の話が潰れてしまうかもしれない。

● 目覚める前にかなり長い時間見ていた夢。前後の展開はもう少し長かった。
posted by dreamer at 06:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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